小布施・往来/ourai









敷地は小布施の観光地としてのメイン通りから一本裏手に入った観音通り(ギアマン横丁)に面する。既存建物はかつて店舗併用住宅(豆腐屋+住宅)として利用された建物であった。小布施町は人口1万人であるのに対して100倍の年間100万人もの観光客が訪れる地域である。意外にも観光客と地元住民の交流があまり多くないことから、小布施に訪れる多くの観光客と地域住民が行き交い交差する居場所として「往来/ourai」が整備された。用途は、宿泊+飲食店+コワーキング+事務所(クライアント)が複合しており、各機能を繋ぎ誰でもふらっと入ることができるラウンジを建物中央に計画した。既存外壁のレンガや既存鉄骨の色をモチーフに赤系に色付けしたモルタルと赤いタイルでつくられたひとつながりのカウンターが複合的な機能をつなぐハブとなり、往来の象徴的な意匠を生み出している。テクニカル的には、用途変更が免除される緩和規定内に特定用途を限定することで、クライアントの要望を最大限に実現するとともに、仕上げや家具はDIY作業も絡めながら密度の高い現場を仕上げることができた。昨今、ローカルで増えつつある空き店舗を改修して小さな機能が肩を寄せ合い複合的なまとまりをつくることで面として価値を顕在化するプロジェクト(=コミュニティ建築)ともいえる。この場所を介して、日々どのように人が集まり、どのような化学反応が起きていくのか近くで見守っていく。小布施という成熟したまちでリノベーションされたコミュニティ建築としての「往来」が、小布施に新たな入口と出口を生み出していく。
2025.01~2026.04
計画敷地 :長野県上高井郡小布施町大字小布施字中町768
建築主 :一般社団法人小布施まちイノベーションHUB
主要用途 :complex(ラウンジ+宿泊+飲食+コワーキング+事務所)
建築面積 :-
延床面積 :355.07㎡
設計監理 :小松剛之+戸井達弥
施工会社 :株式会社BlackPepper
写真撮影 :西優紀美
© Ko place architects