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株式会社岡田新一設計事務所 在籍時担当作品




















2019年に公募型プロポーザルにより選定され、2021年12月にグランドオープンしました。震災10年目の災害復旧事業として、旧中央公民館と体育館が複合し、約4m嵩上げされた大川沿いの別敷地に移転新築するプロジェクトです。設計期間中には市民ワークショップを実施し、新しい公民館を使いこなすためのアイデアを沢山頂き設計に反映しています。外壁には、人恋しくなる夕暮れ時、赤く染まった風景になじむ色合いとして朱鷺色(ときいろ)のタイルを採用しました。329席の多目的ホールは一般的な劇場形式(反射板、幕)の他に、前舞台やセンターステージに転換することができる舞台機構を採用しています。市民の皆様にとって日常的な居場所となるよう稼働率を高めるため半平土間形式に転換することも可能です。気仙沼徳仙丈のヤマツツジをモチーフとした客席張地をデザインし、気仙沼ならではのホールへと仕立てています。
また、構造計画は耐震壁付ラーメン構造(壁ラーメン構造)を採用して、インテリアに柱型が出ない計画とすることで面積効率を高めています。ホールと体育館という用途が異なる2つの大スパンの要求に対し、ホールは重量鉄骨を用い、体育館は軽快なデザインとするべく張弦梁(テンションロッド60φ+42φ-2)によって計画しています。
そして、従来の公民館が予約制のみであったのに対し、新公民館では予約しなくても利用できるラウンジを建物中心に計画することで、誰でもふらっと訪れることができる公民館です。ここに来ればきっと誰かと出会い新しいコトが始まっていく、そんな温かい公共建築となるよう、使命感を持って設計・監理を担当しました。
(株式会社岡田新一設計事務所 在籍時担当作品)


2019.03~2021.12
計画敷地 : 宮城県気仙沼市内の脇一丁目16番6号
発注者 : 宮城県気仙沼市
主要用途 : 集会場
  (ホール+公民館+体育館の複合施設)
敷地面積 : 8,747.48㎡
建築面積 : 2,805.32㎡
延床面積 : 3,154.33㎡
構造 : RC造+S造
階数 : 地上2階
写真撮影 : 走出直道(エスエス東京)

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